魚づくしが主食なのか、おかずなのか分からない。
総合栄養食の魚づくしは、もう売っていないと聞いた。
愛猫のフードの袋を前にしてそんなことが気になったら、まずは目的の欄(「総合栄養食」「一般食」と書かれるところ)から見てみましょう。
いなばペットフードの「魚づくし」は、まぐろとかつおの細かめのフレークをソフトゼリーにした猫用のシリーズです。公式の商品一覧に並んでいたのは18品でした。
区分が品ごとにどう分かれているのかを見るため、編集部は製品ページ18枚を含む公式ページ30枚を2026年9月26日に開いて、区分と原材料と成分の欄を写し取りました。
一般食と総合栄養食は、袋のどこで見分けられるのでしょうか。この記事を閉じたあとも手元に残してほしいのは、目的の欄から区分と書き添えを読み分ける手順です。
18品の区分を見てから一般食の意味へ進むので、上から順に目を通してください。
この記事でわかること
- 18品の内訳:終売の表示が付くのは名前に「総合栄養食」が入る5品で、パウチの13品は区分がすべて一般食。終売の日付と理由は、開いた公式ページとリリース一覧では確認できなかった
- グランツとの比較(一般食のパウチと、公式のよくあるご質問で総合栄養食と答えているドライフードを、水分の差に気をつけて並べます)
- 一般食という区分:ペットフード公正取引協議会の解説では「その他の目的食」を袋に書くときの言葉で、一緒に与えるものなどを書き添える決まり
- 原材料欄の違い:パウチは分類名を使わない7〜9項目で、総合栄養食の5品はビタミン類やミネラル類を括弧でまとめた11〜12項目
- 成分値の違い:水分は89.0%以下と78.0%以下で、1袋のエネルギーは約19kcal(60g)と約41.5kcal(40g)
- 回収やお詫びの一覧:いなばのお知らせ145件の表題とFAMICの91件に、魚づくしの名前は0件
うちの子が食べるかどうかは、表示からは分かりません。だからこそ、分かるところは先に確かめておく。グランツは原材料の先頭から「脱水チキン 24.5%」「フレッシュチキン 15.0%」のように、個別名に割合を添えて公開しています。先頭に並ぶ原材料がどれだけ入っているかを、買う前に公式ページで確かめられます。穀物は不使用。人工の保存料・着色料・香料も使っていないと公式に記載があります。
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- 区分と原材料と成分は公式ページで読め、終売の理由と与え方は確かめられませんでした
- 終売の表示が付くのは総合栄養食の5品、パウチの13品は区分が一般食
- 一般食は「その他の目的食」の1つで、ほかに与える食事を書き添える区分です
- パウチの欄は分類名を使わず、総合栄養食の5品は分類名と括弧を使って書かれていました
- 成分値は、水分が89.0%以下と78.0%以下で大きく分かれていました
- 魚づくしを出しているのはいなばペットフード、協議会の正会員名簿にも載っています
- 魚づくしのパウチは一般食、グランツは公式が総合栄養食と答えるドライで、水分の多さも違います
- いなば 魚づくしについてのよくある質問
- まとめと、袋の裏で区分を確かめる3ステップ
区分と原材料と成分は公式ページで読め、終売の理由と与え方は確かめられませんでした
「この記事でわかること」の6項目は、どのページを材料にしたものなのでしょうか。編集部が開いたのは、ログインなしで見られる公開のページだけです。
- いなばペットフード公式:シリーズの一覧と製品ページ18枚に、会社概要や沿革、よくあるご質問、お知らせ一覧などを足した30枚
- いなば食品:2025年12月18日付のリリース1枚と、リリース一覧(全320件のうち新しい順の200件)
- ペットフード公正取引協議会:表示の基礎知識の03・04・07・08・09と必要表示事項の解説、よくあるご質問、会員名簿
- FAMIC(農林水産消費安全技術センター)の「事業者のみなさまへの注意喚起」
- グランツ公式:比べる相手として開いたよくあるご質問やお知らせ
見たのはいずれもスマートフォンから開ける画面で、袋に印刷された文字までは見ていません。書き進める前に、次の4つを決めておきました。
この記事で決めた4つのこと
- 編集部は魚づくしのどの品も試していません。公式のページで読める文字だけを材料にします
- 安全か危険かの判定はしません。一般食と総合栄養食のどちらが上かも決めません
- 行き当たらなかった項目は、探したページの枚数を添えて書きます
- 終売の理由は推し量りません。グランツと並べる章でも順位は付けません
4つを先に置いたのは、同じシリーズの中に終売の表示が付いた品と付いていない品が並んでいて、片方だけを見ると区分の違いが良し悪しの話に読まれやすいからです。
どれを選ぶかはあなたが決め、この記事は区分の読み方を並べます。愛猫のフードをどんな基準で選ぶかは、総合栄養食の表示も含めて選び方を整理した記事にまとめてあります。
探しても行き当たらなかった項目
区分と原材料と成分の欄は18枚とも読めた一方で、探しても出てこない項目もありました。コロンのあとは探した範囲です。
- 終売になった日付と理由:製品ページ18枚と一覧、お知らせ145件と、いなば食品のリリース一覧の新しい200件の表題
- 体重ごとの給与量などの与え方:製品ページ18枚
- パウチを主食として与える想定かどうか:製品ページ13枚と、いなばのよくあるご質問
- 値段の金額:製品ページ18枚(標準小売価格の欄は18枚とも「オープン価格」)
与え方と量は、協議会が袋に書くよう求めている項目です。製品ページで確かめられなかった分は、愛猫にどれだけ与えるかも含めて手元の袋で確かめましょう。
終売の表示が付くのは総合栄養食の5品、パウチの13品は区分が一般食
公式の一覧に並ぶ魚づくしは、18品とも同じ区分なのでしょうか。製品ページの区分を見ると、5品と13品で分かれていました。
ここからは一覧と製品ページ18枚を、名前と区分の欄から順に読んでいきます。名前だけでは区分が分からない品もあるので、店頭であなたが袋を見比べるときは、裏の目的の欄まで見てください。
同じ「まぐろ・かつお」が並ぶと、私は名前の前後の短い言葉で品を見分け、区分だけは別の欄で確かめます。
18品は、名前の頭が「総合栄養食」と「パウチ」の2組です
一覧の18品を並べると、どれも「魚づくし」に続く言葉で2つの組に分かれていました(いなばペットフード公式「魚づくしの商品」・2026年9月26日確認)。
- 名前が「総合栄養食 まぐろ・かつお」で始まる品:5品。しらす・ささみ・かつお節・貝柱のどれかが入る4品と、何も足さない1品
- 名前が「パウチ」で始まる品:13品。3袋入りが8品、12袋入りが5品
- 3袋入りの8品:しらす・ささみ・かつお節・いか・貝柱のどれかが入る5品と、何も足さない1品、「高齢猫用」の2品
- 12袋入りの5品:何も足さない品と、しらす・ささみ・かつお節のどれかが入る3品、高齢猫用の1品。どれも3袋入りにある味と同じ組み合わせ
18品の名前はどれも「まぐろ・かつお」を含み、頭の「総合栄養食」「パウチ」のほかに、前後に付く次の3種類の言葉で違いが出ています。
- 後ろに付く素材:パウチは5種類、総合栄養食の5品はいかを除いた4種類
- 袋の数:パウチだけに3袋入りと12袋入りがある
- 年齢の言葉:「高齢猫用」が付くのはパウチの3品だけ
名前に区分の言葉が入っているのは5品のほうだけで、パウチの13品の名前には「一般食」の3文字が出てきません。そのため13品の区分は、製品ページの札か袋の目的の欄で確かめることになります。
区分の札は、5品が成猫用総合栄養食、13品が一般食
製品ページでは名前と紹介文の下に原産国・区分・形状の札が並んでいて、区分の札を18枚すべてで読むと次のとおりでした。
- 名前に「総合栄養食」が入る5品:成猫用総合栄養食
- 名前に「パウチ」が入る13品:一般食
- 18品に共通する札:原産国の「タイ」と、形状の「ソフトゼリー」
- 18品に共通する欄:賞味期限の「2年」と、標準小売価格の「オープン価格」
- 13品にだけ付く札:「緑茶消臭成分配合」
札の「タイ」を押すと「原産国:タイ」という絞り込みのページが開くので、この札は原産国を示しています。協議会の解説によれば、原産国は最終の加工工程を終えた国のことです(協議会「公正競争規約に基づく必要表示事項について」)。
区分の札も押すと同じ区分の一覧に移ります。2026年9月26日の時点で「一般食の商品」に417件、「成猫用総合栄養食の商品」に73件の猫用の商品が、終売の表示が付いた品も含めて並び、どちらも魚づくしだけの札ではありませんでした。
13品の区分は、どの製品ページを開いても一般食でした。
魚づくしと同じいなばペットフードが出す「すごい乳酸菌」は、1つの名前の下に総合栄養食・一般食・おやつの3つの札の品が並ぶシリーズです。札と名前の2語目の関係は、すごい乳酸菌24品の目的の札を数えた記事で並べています。
18品の数え方
- 一覧の件数表示:「全18件中1~18件を表示中」
- 区分の札:一般食13品+成猫用総合栄養食5品=18品
- パウチ13品:3袋入り8品+12袋入り5品
- サイト内の商品検索「魚づくし」:18件で、一覧と同じ18品。この記事の魚づくしはこの18品を指す
2つの組は、内容量と紹介文でも書き分けられていました
区分の札のほかにも、2つの組を分けている欄があります。
- 内容量:パウチの13品は1袋60gで、総合栄養食の5品は1袋40g
- 紹介文の書き出し:パウチの3袋入り8品は「まぐろとかつおを猫ちゃんの食べやすい細かめのフレークに仕上げ」まで同じで、12袋入りの5品は「好評の魚づくしの12袋入り大容量パック。」
- 5品の紹介文の結び:「まぐろとかつおの細かめフレークに猫ちゃんの好きな素材をトッピングしました。」
- 原材料欄の項目数:パウチは7〜9で、5品は11か12
同じ「まぐろ・かつお」の名前でも、袋の中身の組み立ては2つの組で別々に書かれています。どちらの組の袋かを見分けてから数字を読むと、取り違えが起きにくくなります。
終売の表示は、名前に「総合栄養食」が入る5品に付いています
一覧のカードで「終売」の2文字が付いているのは、次の5品でした(いなばペットフード公式・2026年9月26日確認)。
- 魚づくし 総合栄養食 まぐろ・かつお
- 魚づくし 総合栄養食 まぐろ・かつお しらす入り
- 魚づくし 総合栄養食 まぐろ・かつお ささみ入り
- 魚づくし 総合栄養食 まぐろ・かつお かつお節入り
- 魚づくし 総合栄養食 まぐろ・かつお 貝柱入り
終売の表示がないパウチの13品と、表示がある5品を足すと、一覧の品数と同じ18品になります(13+5=18)。表示の出方は次のとおりでした。
- 一覧の並び:終売の表示が付いた5品が先頭で、そのあとにパウチの13品
- 表示が出る場所:一覧のカードと、各製品ページの下にある「同じシリーズの商品」の欄
- 5品それぞれの製品ページ:上のほうに終売の文字はなく、区分の札と原材料や成分値の欄もそのまま読める(この記事の5品の数字もここから写した)
- パウチの製品ページ:下の欄に並ぶカードは4枚で、4枚とも終売の表示が付いた品。開いているパウチそのものの表示ではない
この5品は、2025年12月18日付のいなば食品のリリースで、いなばペットフードの新発売として知らされていた品でもあります。リリースに並ぶ5つの味の名前と内容量の40gは、終売の表示が付いた5品と一致していました。
そのリリースが5品の特徴として挙げていたのは、
- ビタミン・ミネラル配合
- だし仕立ての香り
- 食べやすいソフトゼリー
の3つです。いなばペットフードのお知らせ145件の表題には、この5品の発売も終売も出てきませんでした。
いつから、なぜ終売になったのかも、製品ページと一覧、リリース一覧の新しい200件の表題まで2026年9月26日にたどりましたが、公式ページでは確認できませんでした。
パウチの13品は、成分値まで同じ数字がそろっていました
残る13品の製品ページを並べると、保証成分値の欄は13枚とも同じ数字でした。
- たんぱく質7.0%以上、脂質0.1%以上、粗繊維1.0%以下、灰分1.0%以下、水分89.0%以下
- 13品で違うところ:原材料欄の3番目に入る素材と、高齢猫用の3品に入るオリゴ糖
- 高齢猫用の3品:区分はほかの10品と同じ一般食。いなばのよくあるご質問は、年齢の書かれたおやつや一般食について「成犬・成猫にもご利用いただけます」と回答
- 12袋入りの5品:紹介文は「多頭飼いの家庭でも便利です」。原材料と成分値の欄は3袋入りと同じ
一方で、与え方の欄は13枚の製品ページで確認できず、パウチを主食として与える想定で作られているかどうかも、公式ページでは確かめられませんでした。
パウチの原材料欄は、先頭の「かつお」から個別名が並びます
13品の中身を原材料欄でも見ておくため、何も足さない「パウチ まぐろ・かつお」の欄を公式の表記のまま引き写しました。
かつお、まぐろ、かつおエキス、寒天、増粘多糖類、ビタミンE、緑茶エキス
出典:いなばペットフード公式「魚づくし パウチ まぐろ・かつお」の製品ページ(2026年9月26日確認)
7つの項目は魚介類などの分類名でまとめない書き方で、協議会の解説にある「表示例1」と同じ型です(協議会「表示の基礎知識 08.原材料について」)。
同じ解説の表示例では、添加物でない原材料の部分が重量の割合の多い順になっていると説明されています。欄の先頭が「かつお」で2番目が「まぐろ」なので、商品名の並びとは逆に、重さの順ではかつおが先に来ます。
- 13品の先頭2つ:13品とも「かつお、まぐろ」
- 素材の入る品:3番目にしらす・鶏肉(ささみ)・かつお節・いか・貝柱のどれか
- 高齢猫用の3品:かつおエキスのあとにオリゴ糖
- 13品の終わり:「ビタミンE、緑茶エキス」(12袋入りの欄はEが半角)
13品の欄は、どれも分類名を使わずに書かれていました。
エネルギーの欄は「kcal/袋」の書き方なので、単位から先に読みます
エネルギーの欄は、組によって袋の重さが違うので、単位まで含めて並べます。
- パウチの13品:「約19kcal/袋」。1袋は60g
- 総合栄養食の5品:「約41.5kcal/袋」。1袋は40g
- ドライの例(グランツ チキン&サーモン味):公式のお知らせに「367kcal/100g」
袋の重さが違う2つの数字をそのまま並べても、比べたことにはなりません。数字を読む前に、単位が「袋」か「100g」かを確かめます。
愛猫の袋でエネルギーを読むときも、まず単位の文字から見ておきましょう。
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チキン&サーモン味のエネルギーは100gあたり367kcalと公式に記載があります
一般食は「その他の目的食」の1つで、ほかに与える食事を書き添える区分です
では、札にあった「一般食」と「総合栄養食」は、何が違うのでしょうか。分かれ目は、そのフードと水だけで栄養が足りる作りかどうかです。ペットフード公正取引協議会の解説から、愛猫の袋にある目的の欄の読み方を順にたどります。
目的の欄に書ける言葉は、4つのうちのどれか
協議会の解説によると、袋に必ず書く項目の1つ「ペットフードの目的」に書けるのは、
- 総合栄養食:毎日の主要な食事に向けて作るフード
- 間食:しつけのごほうびやおやつとして与えるフード。「おやつ」「スナック」と書いてもよい
- 療法食:病気の治療を栄養の面で補う目的のフード。獣医師の指導のもとで与える旨の注意書きが付く
- その他の目的食:特定の栄養の調整やカロリーの補給、嗜好の増進などを目的としたフード
の4つのうち、どれか1つです(協議会「公正競争規約に基づく必要表示事項について」)。
「一般食」という言葉は、この4つの名前の中に出てきません。
うちの2匹が続けている療法食の袋にも、この目的の欄があります。私が読み始めたのも、その欄からでした。
一般食は、その他の目的食を袋に書くときの言葉の1つ
同じページは「その他の目的食」を、次のように説明しています。
特定の栄養を調整する、カロリーを補給する、あるいは嗜好増進などを目的としたペットフード。「総合栄養食」ではないために、これを補うために与えなければならない食事の内容や量などを明記しなくてはならない。
出典:ペットフード公正取引協議会「公正競争規約に基づく必要表示事項について」ペットフードの目的の詳細(2026年9月26日確認)
続けて、その他の目的食の袋に書かれる言葉の例が並んでいました。
- 一般食(おかずタイプ)
- 一般食(総合栄養食と与えてください)
- 栄養補完食、カロリー補完食
- 副食、サプリメントなど
札の「一般食」は、その他の目的食の中の呼び名にあたります。
さらに協議会の「表示の基礎知識 03.ペットフードの目的について」は、一般食と副食の袋に、
- 一日に必要な栄養を満たすには、別に栄養を補う必要があること
- 一緒に与える必要がある総合栄養食などのペットフードや、食材の名前
のどちらかを併記するよう求めています。これは袋に書く項目の決まりです。魚づくしの製品ページ13枚では、書き添えにあたる文を確認できませんでした。
ページの表示と袋の表示は別のものなので、書き添えは愛猫の袋の裏で確かめるところです。
総合栄養食は、そのフードと水だけで足りるように作られた区分
もう一方の総合栄養食について、協議会の「04.総合栄養食とライフステージについて」は、毎日の主要な食事として与えることを目的に、そのフードと水だけで指定された成長段階の健康を保てるよう栄養のバランスをとったもの、と定めています。
この言葉を袋に書くには、ほかの区分より多くの条件が付いていました(協議会「表示の基礎知識 03.ペットフードの目的について」)。
- その商品が対応する成長段階を書く(必要表示事項の解説の例では「成犬期・成猫期」「全成長段階」など)
- 体重ごとの給与量と給与回数を書く
- 基準を満たすことを分析試験か給与試験で証明し、どちらかを決まった書き方で記す
- 協議会への届け出が要り、協議会の会員が表示できる
終売の表示が付いた5品の札「成猫用総合栄養食」は、区分の名前の前に「成猫用」が付いた形です。袋の目的の欄の書き方までは、製品ページでは確かめられません。
いなばのよくあるご質問も、総合栄養食の色が一般食などより濃い理由に「総合栄養食の基準を満たすために、ミネラルやビタミンを添加している影響」を挙げていました。
16歳の子と8歳の子がいるので、総合栄養食の袋では成長段階の言葉まで確かめます。
いなばのよくあるご質問も、同じ枠組みで答えています
メーカーの側の言葉として、いなばペットフードのよくあるご質問には区分ごとの問いが並んでいました。
- 「総合栄養食とは何ですか?」:ペットフードと水を与えるだけで必要な栄養バランスを満たし、健康を保つことを目的としたフード
- 「一般食とは何ですか?」:総合栄養食でない缶詰・レトルトフードやふりかけ、飲料などで、総合栄養食・おやつ・療法食にあたらないものを「総称してその他の目的食と呼びます」
- 年齢の書かれていない製品:成犬・成猫用の商品という回答
一般食の答えが最後に「その他の目的食」とまとめている点は、協議会の4つの枠とそのまま重なります。一般食はほかの食事と組み合わせる前提の区分なので、どれだけ使うかは主食に何を選んでいるかで変わります。
愛猫の一般食の袋を手に取ったら、目的の欄の「一般食」のまわりや与え方の欄に一緒に与えるものが書き添えられていないか、読んでみてください。
パウチの欄は分類名を使わず、総合栄養食の5品は分類名と括弧を使って書かれていました
区分が分かれると、愛猫の袋でも目にする原材料欄の書き方はどう変わるのでしょうか。まずは18品を並べた章で引き写したパウチの欄を、今度は後ろから読んでいきます。
ビタミンEは協議会の栄養強化の例に、緑茶エキスはいなばの消臭成分の説明に出てきます
協議会の「08.原材料について」の表2が用途名の併記を求めているのは、甘味料・着色料・保存料・酸化防止剤など6つの用途で使う添加物です。パウチの欄の終わりにある「ビタミンE」と「緑茶エキス」は、用途名を付けずに名前だけが並んでいます。
- ビタミンE:協議会の「09.添加物について」では、用途名を併記する6つとは別の分類にある栄養強化の目的の添加物の例として名前が出てくる。どの目的で加えたかは、13枚の製品ページでは確認できなかった
- 緑茶エキス:いなばのよくあるご質問は「緑茶消臭成分(緑茶エキス)」を緑茶から抽出したカテキンと説明。札の「緑茶消臭成分配合」もこの成分の名前
ビタミンEを加えた目的は確かめられないので、欄に並ぶ添加物に用途名が要るかどうかは、この記事では決めません。
同じ添加物でも、目的しだいで用途名の要る・要らないが分かれるので、私は欄の終わりを1語ずつ読んでいます。
総合栄養食の5品は、分類名と括弧でまとめる書き方でした
終売の表示が付いた5品の欄は、書き方の型から違っていました。代表の「総合栄養食 まぐろ・かつお」には、次の11項目が並びます。
- 魚介類(かつお、まぐろ、かつおエキス)
- でん粉類・ひまわり油・オリゴ糖・寒天
- ミネラル類(Caに始まる10の元素)
- 調味料(アミノ酸)と増粘多糖類
- ビタミン類(Aから葉酸までの10種)
- タウリンとカロテノイド色素
これを協議会の解説に当てはめると、次の4つの書き方が重なっています。
- 「魚介類(…)」:分類名の後ろの括弧に個別名を入れる「表示例2」の形
- ミネラル類とビタミン類の括弧:注釈(e)(f)が認める集約の書き方
- 「調味料(アミノ酸)」:注釈(d)の一括名
- 「カロテノイド色素」:着色料として使うのであれば、物質名に「色」の字があるので注釈(b)で用途名を省ける書き方。製品ページでは用途を確かめられず、この記事でも決めない。パウチ13品の欄では、色素の名前を確認できなかった
分類名で書くか個別名で書くかは、同じシリーズの中でも分かれます。いなばのよくあるご質問にあった「ミネラルやビタミンを添加」は、欄の上では2つの括弧として読めます。
愛猫の袋の欄をほかのブランドとも見比べたいときは、市販フードの原材料欄をブランドごとに読み解いた記事も参考にしてください。
成分値は、水分が89.0%以下と78.0%以下で大きく分かれていました
次は保証成分値で、代表の2品を公式の表記のまま並べるとこうなります(いなばペットフード公式の各製品ページより)。
| 項目 | パウチ まぐろ・かつお(一般食) | 総合栄養食 まぐろ・かつお(成猫用総合栄養食・終売の表示あり) |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 7.0%以上 | 10.0%以上 |
| 脂質 | 0.1%以上 | 2.5%以上 |
| 粗繊維 | 1.0%以下 | 1.0%以下 |
| 灰分 | 1.0%以下 | 4.0%以下 |
| 水分 | 89.0%以下 | 78.0%以下 |
| エネルギー | 約19kcal/袋 | 約41.5kcal/袋 |
| 内容量 | 60g×3袋 | 40g |
%の全角と半角が混ざるのは、ページの書き方のままだからです。
- 同じだった項目:粗繊維の1.0%以下だけ
- 違った項目:たんぱく質・脂質・灰分・水分・エネルギー
- 脂質:パウチは0.1%以上、総合栄養食の5品は2.5%以上(どちらも「以上」の下限)
- 「以上」「以下」の付き方:たんぱく質と脂質は以上、粗繊維と灰分と水分は以下(協議会「表示の基礎知識 07.成分(保証分析値)について」)
- 組の中の数字:パウチ13品どうし、総合栄養食5品どうしでそれぞれ同じ値がそろう
いちばん開きが大きいのは水分で、89.0%以下と78.0%以下です。
水分が違うと、たんぱく質の数字は横に並べられません
水分の上限が違う2品では、水分を除いた部分の割合も違ってきます。たんぱく質の7.0%以上と10.0%以上は前提がそろわない数字なので、差をそのまま中身の差としては読めません。
水分を除いた重さに直して比べる見方は、サイト内の300種類以上のキャットフードを乾物量で比べた表で使っています。愛猫の袋でも、水分の行を先に読んでからたんぱく質の行に目を移してみてください。
魚づくしを出しているのはいなばペットフード、協議会の正会員名簿にも載っています
この18品を出しているのは、どんな会社か。愛猫のフードを選ぶときに袋の裏で目にする社名について、いなばペットフード公式の会社概要と沿革のページに書かれていることを拾います。
会社概要と沿革に書かれていること
- 社名:いなばペットフード株式会社。設立は1997年(平成9年)(会社概要の表記)
- 事業内容:ペットフードの販売。主要商品はキャットフードとドッグフード
- 事業所:静岡本社(静岡県静岡市清水区由比北田114-1)と東京本社(東京都中央区日本橋)
- 工場:静岡工場・中国工場・タイ工場
- 沿革(設立より前の年も含む):1958年に「ペットフード事業開始」、1995年に「猫用ペットフードレトルトパウチシリーズを投入」(シリーズ名は沿革で確かめられない)
同じ会社の「金のだし」も、開いた製品ページ2枚では、ゼリーの「まぐろ・かつお」が一般食、「ドライ まぐろ味」が成猫用総合栄養食と札の区分が分かれていました。そちらは同じ会社のだし系シリーズの区分として、別の記事で扱います。
販売先と、値段の欄の書き方
販売先について、いなばのよくあるご質問は「ホームセンター、ドラッグストア、ペットショップ、スーパー、通信販売等」と答え、自社のオンラインショップは「ございません」としていました。
価格の欄は18品とも「オープン価格」で、この記事では金額を書きません。
協議会の正会員名簿の住所は、静岡本社と同じでした
ペットフード公正取引協議会の会員名簿(2025年4月1日現在)では、正会員の欄にいなばペットフード株式会社の名前があり、住所は静岡本社と同じ由比北田114-1でした。
協議会のよくあるご質問によると、会員は総合栄養食の表示がある製品のリストを協議会に届け出ています。5品の札の「総合栄養食」も、協議会の決まりにある区分の名前です。5品それぞれの届け出までは、開いたページでは確かめていません。
回収とお詫びは、2つの一覧で0件でした
回収やお詫びの知らせが魚づくしに出ていないかどうかは、2つの一覧を端から端まで見て数えました(2026年9月26日確認)。
回収とお詫びを探した一覧
- FAMIC「事業者のみなさまへの注意喚起」:掲載91件(平成23年6月〜令和8年9月)
- いなばペットフード公式「お知らせ」:掲載145件(2017年11月9日〜2026年8月27日)
- 国内の自主回収を1つにまとめた公的な一覧:たどり着けていない
見終えてみると、FAMICの91件にいなば・魚づくし・チャオの名前は0件で、お知らせ145件の表題にも「回収」「お詫び」「自主」「魚づくし」を含むものは0件でした。
数えたのは2つの一覧に並ぶ範囲なので、0件はその範囲の中での数字です。愛猫の袋と同じ品名が出ていないか気になったときは、いなばのお知らせの一覧を日付の新しいほうから見ていけば、同じ数え方をなぞれます。
魚づくしのパウチは一般食、グランツは公式が総合栄養食と答えるドライで、水分の多さも違います
続いて、魚づくしの代表のパウチとグランツ チキン&サーモン味を並べます。愛猫の袋と見比べられるよう、どちらも各社の公式ページにある文字を、表記のまま表に入れました。
ウェットとドライを1つの表で見るとき、私は数字の列より先に、区分の言葉がどのページから来たかを見ます。
| 製品 | 第一主原料 | たんぱく質の表記 | エネルギーの表記 | 区分 | 原産国 |
|---|---|---|---|---|---|
| いなば 魚づくし パウチ まぐろ・かつお | かつお | たんぱく質7.0%以上 | 約19kcal/袋 | 一般食 | タイ |
| グランツ チキン&サーモン味 | 脱水チキン 24.5% | 粗タンパク質 34.50% | 367kcal/100g | 総合栄養食(公式のよくあるご質問) | フランス |
上の表は各社の公式サイトに書かれている表示をそのまま並べたもので、優劣を付けたものではありません。
2行を見比べるときの注意
- ウェットとドライでは水分量が大きく違うため、たんぱく質の数字をそのまま比べることはできない
- エネルギーは、魚づくしが1袋60gあたり、グランツが100gあたりの書き方
- 区分の列の出どころは、魚づくしが製品ページの札、グランツがよくあるご質問の答え(次の節)
区分の言葉は、魚づくしを製品ページの札で、グランツをよくあるご質問で確かめました
魚づくしのパウチは、製品ページの札に「一般食」とあります。グランツは、ほかの食事を与えなくてよいかを尋ねる公式のよくあるご質問で、総合栄養食だと答えています(2026年9月26日確認)。
- 年齢:キャットフードはすべてのお味で全年齢対象という回答(よくあるご質問「フードは何歳から食べられますか?」)
- 基準:AAFCOとFEDIAFという2つの団体の基準を、レシピが満たしているという説明(よくあるご質問「原産国はどこですか?」)
- 協議会の側:総合栄養食の基準もAAFCOの基準が元になっている(協議会のよくあるご質問)
一方で、協議会が公開している2025年4月1日現在の会員名簿を見ると、GRANDS株式会社の名前は見当たりませんでした。グランツの「総合栄養食」が協議会への届け出を経た表示かどうかは、開いたページでは確かめられていません。
水分は2社で見たページが違い、一般食は組み合わせる前提の区分です
水分は、魚づくしを製品ページの保証成分値で、グランツをよくあるご質問の注意書きで見ています。グランツの水分の数字そのものは、この記事では確かめていません。
- 魚づくしのパウチ:保証成分値に水分89.0%以下
- グランツ:よくあるご質問「給与量を教えてください」に「フードの水分が少ないため」とあり、食事中に新鮮な水を飲めるようにという注意が続く
協議会が一般食の袋に求めている併記は、ほかの食事と組み合わせて与える使い方を前提にした決まりです。どの袋を主食にするかは、区分の言葉を見てから決められます。
表に並べたドライの成分値や原材料をもう少し細かく見たいときは、ウェットと併用する主食用ドライの候補の記事にまとめてあります。あなたの愛猫がいつも食べているウェットの袋も、目的の欄と水分の行から見てみましょう。
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いなば 魚づくしについてのよくある質問
魚づくしは総合栄養食ですか?
いまの一覧で終売の表示が付いていないパウチの13品は、製品ページの区分が一般食です。名前に「総合栄養食」が入る5品は製品ページの区分が成猫用総合栄養食ですが、一覧では5品とも終売の表示が付いていました(2026年9月26日確認)。
魚づくしの総合栄養食はもう買えませんか?
公式の一覧では、総合栄養食の5品すべてに終売の表示が付いています。終売になった時期と理由は公式ページで確かめられず、店頭や通販の在庫はこの記事では扱っていません。
魚づくしの原材料は何ですか?
代表のパウチ まぐろ・かつおは「かつお、まぐろ、かつおエキス、寒天、増粘多糖類、ビタミンE、緑茶エキス」の7項目です。先頭の2つは、パウチの13品ともかつおとまぐろです。
魚づくしの値段はいくらですか?
いなばペットフードの製品ページでは、18品とも標準小売価格の欄が「オープン価格」です。店頭や通販の価格は変わるので、この記事では金額を書いていません。
一般食だけで1日の栄養はそろいますか?
協議会の解説では、一般食の袋には、1日分の栄養をそろえるには別の補い方が要ることか、一緒に与えるフードなどの名前を書き添える決まりです。どれだけ使うかは愛猫の主食に何を選んでいるかで変わるので、袋に書き添えられた言葉と与え方の欄を読んでください。
まとめと、袋の裏で区分を確かめる3ステップ
最後に、ここまでで確かめられたことを振り返ります。
18品の一覧と協議会の解説から読み取れたこと
- 公式の一覧に並ぶ魚づくしは18品で、名前の頭で「総合栄養食」の5品と「パウチ」の13品に分かれる
- パウチ13品の区分はすべて一般食、5品は成猫用総合栄養食
- 終売の表示は総合栄養食の5品だけで、2025年12月18日のリリースが新発売を知らせた5品と、味の名前と内容量が同じ
- いつ、なぜ終売になったのかは、開いた公式ページとリリース一覧で確かめられなかった
- 一般食はその他の目的食の呼び名の1つで、協議会は袋にほかに与えるものなどの併記を求めている
- 原材料欄は、パウチが分類名を使わずに書かれ、5品は分類名と括弧を使う
- 成分値は水分の上限が大きく違い、たんぱく質の数字は横に並べて比べられない
- 2つの一覧(FAMICの91件と、お知らせ145件の表題)に、魚づくしの回収とお詫びは出てこない
上の8項目は覚えきれなくても、袋の裏を読む順番だけは手元に残しましょう。
店頭で魚づくしを手に取ったときの3つの順番
店頭でウェットの袋を手に取ったら、次の順に目を動かしてみてください。
そこで分かること
総合栄養食か一般食か、総合栄養食なら「成猫用」などの成長段階
一般食なら、一緒に与える総合栄養食など、ほかに補うものが書き添えられているか
水分が何%以下か、エネルギーが1袋あたりか100gあたりか
目的の欄を見れば、そのウェットが総合栄養食かどうかが分かります。愛猫がどちらの袋を喜ぶかは袋を開けてからの話ですが、主食とおかずの分け方は店頭で決められます。
次にあなたが魚づくしの袋を裏返したら、「一般食」の文字のまわりと与え方の欄に、一緒に与えるものなどが書き添えられているかまで読んでおきましょう。
この記事で開いたページ
- いなばペットフード公式の30枚:魚づくしの一覧、製品ページ18枚、会社概要、沿革、よくあるご質問、お知らせ一覧(145件)、商品検索、原産国と区分2つの絞り込み、金のだしの一覧と製品ページ2枚
- いなば食品:2025年12月18日のリリースと、リリース一覧(320件中、新しい200件)
- FAMIC(農林水産消費安全技術センター)の「事業者のみなさまへの注意喚起」
- ペットフード公正取引協議会:表示の基礎知識03・04・07・08・09、公正競争規約に基づく必要表示事項について、よくあるご質問、2025年4月1日現在の会員名簿
- グランツ公式:よくあるご質問4問、チキン&サーモン味のリニューアルのお知らせ(粗タンパク質とエネルギー)、特定商取引法に基づく表記、こだわりのページ。原材料の並びは2026年9月23日に確かめた商品ページの表記
- どのページもブラウザで開いて確かめた公式サイトの画面で、袋と店頭の表示は見ていない
- 確かめた日:表示・一覧・回収とお詫びとも2026年9月26日