猫の喧嘩の対策

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【3つのステップ】猫の喧嘩の対策は「推測」「改善」「復縁」で考える【対策一覧】

「大切な愛猫が喧嘩をしてしまったけど、どうしたらいいか分からない」ということがあるのではないでしょうか?

猫は自由な生き物で、喧嘩の対策を進めるのは容易ではありません。しかし、しっかりとした手順に沿って行えば、猫同士の悪化した関係性が良好な関係へと改善する可能性があります。

具体的には「推測」「改善」「復縁」の3つのステップで考え、詳細な対策方法を実施して改善を試みます。

この記事では3つのステップの内容と詳細な対策方法から対策方法の一覧も紹介しています。

猫は話すことができず、また人間と同じくその関係性は複雑で、一度壊れてしまうとその修復には大変な時間と労力を要してしまいます。ぜひこの記事を最後まで読んでもらって、幸せな猫くらしをできるようにしていきましょう。

猫の喧嘩の対策は「3つのステップ」で考える

猫の喧嘩の対策を進めるときは、次の3つのステップで行うと考えが整理しやすくなります。

① 【推測】原因を考える

② 【改善】原因の対策をする

③ 【復縁】接触を制限し徐々に慣れさせる

原因を考える
-分からない場合でも状況から推測-

推測するイラスト

最初に原因を特定していきます。明らかに原因が分かる場合は問題ないですが、突然喧嘩が起きた場合や、見ていないところで始まっている場合などで、原因が分からない場合は「喧嘩の前後の状況」から原因を推測していきます。

喧嘩が起きる前に「鳴いた」「食べた」「おしっこ・うんちをした」「なでた」「遊んだ」などの行動を振り返る

喧嘩が起きる前の行動を振り返ると原因が推測できます。

ある猫が鳴いた後に、急に追っかけっこを始めたり、ある場所のトイレで猫がおしっこをした後に、急にたたき合いが始まったなど、喧嘩が起きた前の状況から原因を絞り込んでいきます。

状況の一例

・猫が鳴いた後に喧嘩が始まった

・おしっこの後に喧嘩が始まった

・特定の場所に移動したら喧嘩が始まった

・・・など

これらの原因は、一つ目の「鳴いた後に喧嘩…」の場合は、鳴いた猫は何かをアピールしようとして鳴いていて、そのアピールが納得できない場合にほかの猫が鳴くのを止めに入ります。

これは、止めに入った猫は「鳴くと人間にアピールできる」ことを知っていて、自分より人間にかまってもらえるのは許せないと思って、威嚇や追っかけっこを始めます

要は「人間の取り合い」です。

2つ目の「おしっこの後に喧嘩…」の場合は、おしっこをしてないほうの猫にとって、その場所のトイレは自分の物だと認識していて、ほかの猫にとられたくないという思いで、喧嘩を始めます。

おしっこの後の喧嘩の原因は「トイレの取り合い」です。

3つ目の「特定の場所に移動し喧嘩が…」の場合は、おしっこの場合と同様に、その場所が自分のものだと認識していて、ほかの猫がそこに行くのを許すことができない状況で、喧嘩が始まってしまいます。

ある猫が、特定の場所に移動したら喧嘩が始まった場合の原因は、「場所の取り合い」です。

このように、「喧嘩の起きる前の状況」から原因を推測することができますが、実際にその場にいなくて、見ていない場合はこの方法では推測ができません。

そういった場合は、さらに推測となってしまいますが、「時間と行動パターン」から考えて推測をしていきます。

「時間と人のスケジュール」から人間の取り合い、「猫の行動パターン」から場所の取り合いを推測

「時間」から推測できる喧嘩の原因は、「人間の取り合い」で、この場合のポイントは、「人のスケジュールがある程度決まっている」時に有効になります。

ある時間になると、飼い主さんである「人」が帰ってくる、または部屋にやってくるなどの行動を猫が覚えていて、「そろそろ来るかも」と猫が考えたときに、ほかの猫にとられないように喧嘩が始まることがあります。

「猫の行動パターン」から推測できる原因は、「トイレの取り合いか場所の取り合い」で、ごはんを与えた後などの特定の状況で起きる時に、有効になります。

例えば、いつもごはんを食べた後にトイレに行く猫と別の猫が、ごはんを食べた後に喧嘩が始まった場合は「トイレの取り合い」の可能性があり、ごはんを食べた後にすぐに寝る猫と別の猫が、ごはんを食べた後に喧嘩が始まった場合は「場所の取り合い」と推測できます。

ここで紹介しているのはあくまで参考程度と捉えてもらって、どの程度推測できるかは、飼い主さんが猫のことをよく見て、理解している必要があります。普段から愛猫のことをよく観察して、見てあげるようにしてください。

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原因の対策をする
-ストレス要因の環境と関係性改善-

行動する人

原因を推測できたら、対策を行っていきます。

ここで紹介する対策は、よく喧嘩の原因と言われる、"猫のストレス"を解消するための「住んでいる環境」と「猫同士の関係性」の2つについての改善を行っていきます。

ストレス対策① 環境の改善は「取り合いになるものは、猫の数以上」用意する

猫は縄張り意識が高いため、自分の物は"自分だけの物"として独り占めしたがります。単純に数が足りていないと取り合いになり、喧嘩の原因になってしまいます。

取り合いになる物は、次のようなものがあります。

取り合いになる物の一例

・ごはん(食器)

・おやつ

・飲み水(水飲み場)

・トイレ

・爪とぎ

・寝床

・クッション

・おもちゃ

・こたつの中、あるいは上

・ホットカーペット

・猫ちぐらなどの狭い場所

・キャットタワーの高いところ

・膝の上

・・・など

猫の数だけ用意できるものはできるだけ用意することが、喧嘩の原因の対策になります。

特に「ごはん」や「飲み水」、「トイレ」「爪とぎ」「寝床」については、必ず「猫の数 ≦ 物の数」にするようにしてください。これらは猫にとって必需品で必ずと言っていいほど、取り合いになります。

ストレス対策② 関係性の改善は「慣れと平等」を意識する

人間関係でもいざこざがあるように、猫同士の関係性の改善は一筋縄ではいきません。改善できないことも良くあります。

ここではそんな時でも、もしかしたら関係性がよくなる可能性がある方法を紹介します。

においを交換して慣れさせる

猫はにおいによってさまざまなことを判断していて、どの猫か判別するときにもにおいによって判別しています。そして、そのにおいを慣れさせることによって、関係性の改善に効果がある場合があります。

具体的には「違う猫をなでた手でなでる」と「においがついた物を交換する」などがあります。

嫌っている猫をなでた後に、そのままの状態の手で対象の猫をなでます。その手のにおいを嗅がせることでも有効です。最初は嫌がるかもしれませんが、徐々に慣れさせることで、「このにおいは飼い主さんの手にもついているから安心だ」などと思ってくれるかは分かりませんが、関係性の改善の可能性があります。

ベッドやおもちゃなどのにおいがついた物を交換するやり方でも同様の効果に期待できます。ただしこちらの場合は、急激にやりすぎると逃げ場がなくなる恐れがあり、ストレスの原因になることがあるので注意が必要です。

「ごはん」と「かわいがる」は平等を意識して行う

関係性を改善する方法として「ごはん」や「かわいがる」などの、優劣がつくような行為のときに、平等に行うことで「嫉妬心」を減らす効果が見込めます。

具体的には「ごはん」を与えるタイミングを同時に行う、おやつを与えるときも同時に与える方法が有効です。「自分だけもらえない」といった心理状態にさせないことが重要です。

「かわいがる」についても同様に、「自分だけ撫でてもらえない」といった思いをさせないように、「平等を意識」して行うようにしてください。

他にも「遊んであげる」「名前を呼んであげる」など様々な場面において「平等を意識」して行うようにすると、より効果が見込めます。

接触を制限
-関係性の回復は急がば回れ-

仲良し夫婦のイラスト

「喧嘩をしてしまった、早く何とかしないと…」と思って、急いで仲良くさせようとしがちですが、喧嘩して早々に対策をしても効果が見込めないどころか、さらに関係性を悪化させてしまうこともあります。

関係性の回復には時間がかかります。そのため「徐々に慣れさせる」ということを意識して、ゆっくりと無理のないように時間をかけて行うことが大切です。

人間のように会話をして理解することはできないので、本能的に嫌がらない状態まで持っていく必要があります。

「ゆっくりと無理せずストレスが溜まらない」ことを意識して行っていきましょう。

【まとめと一覧】対策方法の"ヒント"と対策方法一覧

対策を行おうにも、ぶっちゃけ「めんどくさい」や「うちではそんなことしている暇はない」といった状況がどうしてもあるかもしれません。

そういった場合は、できる範囲で、できることを徐々に試してみることで、飼い主さんにとっても、愛猫にとっても無理なく実施できるかと思います。

ここでは対策方法のヒントとなるちょっとしたコツや「対策方法一覧」を載せておくので参考にしてもらって、できることがあったら実施してみてください。今までの対策方法も載せてあるので、振り返りの意味も込めて確認してください。

対策方法のヒント

  • 餌の場所を分ける

餌を巡って喧嘩が起こる場合には、それぞれに別々の場所で餌を与えることを検討しましょう。

  • 遊びや癒やしを提供する

ストレスが原因で喧嘩が起こることがあります。そこで、猫たちに適した遊びや、癒やしを提供することで、ストレスを軽減することができます。

  • 獣医師に相談する

猫たちがけがをしたり、喧嘩が繰り返される場合には、獣医師に相談しましょう。猫たちに適切な治療やアドバイスを受けることができます。

  • 猫同士の相性を考える

複数の猫を飼う場合には、できるだけ同じ年齢や性格の似た猫同士を選ぶことが重要です。また、猫にはそれぞれ個性がありますので、猫同士の相性が悪い場合は、無理に一緒にさせないことも大切です。

  • 猫たちに適した環境を整える

猫たちが健康的に過ごせる環境を整えることも大切です。トイレや水飲み場の数や場所、適切な遊び場所や休憩場所を用意しましょう。

  • 猫たちを良く観察する

猫たちの様子をよく観察することで、ストレスや不調を早期に発見することができます。また、猫同士の仲が悪くなっている兆候も見逃さないようにしましょう。

  • 環境の変化に注意する

猫たちは環境の変化に敏感であり、ストレスを感じやすくなります。例えば、引っ越しや新しい家族の加入などがあった場合には、猫たちの様子をよく見守りましょう。

  • 猫たちの健康管理に気を配る

猫たちの健康管理も大切です。適切な食事や定期的な健康診断、ワクチン接種などを行い、猫たちが健康でストレスを感じにくい環境を整えましょう。

  • 猫たちに愛情を与える

猫たちは愛情深く、飼い主からの愛情を求めます。猫たちに対して優しく接し、十分な遊びやスキンシップを与えることで、ストレスを軽減することができます。

対策方法の一覧

対処法

  • 喧嘩を見かけたら、即座に仲裁する。
  • 喧嘩が起こった場合は、適切な距離を保ち、落ち着くまで待つ。
  • 喧嘩が起こった場合は、落ち着かせるために、お気に入りの場所に移動させる。
  • 本気の喧嘩を見かけた場合は、猫同士を直接引き離さず、音や匂いで注意を向ける。
  • 本気の喧嘩が起こった場合、猫同士を引き離す際は手袋や厚手の衣服などを着用する。
  • 喧嘩が終わった後は、猫同士の傷の状態を確認し、必要に応じて獣医師に相談する。

ストレス対策

  • 猫同士のストレスを減らすため、各々に必要なスペースを確保する。
  • 猫用のフェロモン製品を利用する。
  • 猫同士のストレスを減らすため、場合によっては別々の部屋で飼う。
  • 猫同士が遊び相手になる、おもちゃや遊具を用意する。
  • 猫がそれぞれ別に寝ることができるように、猫数分の寝床を用意する。
  • 猫同士がリラックスできるよう、癒しの音楽を流す。
  • 猫同士の性格が合わない場合は、別々の空間に分ける。
  • 猫の嫉妬心が原因の場合は、愛情表現を均等に行う。

環境対策

  • 猫の数以上のトイレを用意する
  • 食事の食器をその猫専用とし、猫の数以上用意する
  • 取り合いにならないように水飲み場を増やす
  • 取り合いにならないように爪とぎを増やす
  • 別に寝ることができるように猫の数以上の寝床を用意する

猫同士の関係性改善

  • 猫同士が仲良くするため、食事のタイミングを同時にするようにする。
  • 猫同士が仲良くするため、同じ匂いを共有するよう、お互いの匂いをついた物を入れ変える。
  • 猫同士が仲良くするため、お互いに興味を持てる遊び道具を用意する。

無理は禁物

  • 猫同士が仲良くするため、お互いの習慣を尊重し、無理に関わらない。

対策の手順

  • ① 喧嘩の仲裁に入る
  • ② 喧嘩が起こる時間帯などもヒントにして、原因を推測する。
  • ③ 喧嘩が起こる原因となっている、ストレスを軽減するための環境改善を行う。
  • ④ 猫同士が喧嘩をしてしまった場合は、その後の接触を制限し、徐々に再度接触を試みる。

猫たちには個性があり、性格や好みが異なります。飼い主自身も猫たちとのコミュニケーションを大切にし、猫たちがリラックスできる環境を整えることが大切です。猫たちとの暮らしを楽しく、幸せなものにするために、積極的に関わり、愛情を与えることが大切です。

最後に、猫たちは私たち人間にとって大切な家族の一員です。猫たちとの共同生活を楽しみながら、健康的で幸せな日々を過ごすために、猫たちに対する理解と愛情を持ち、日々のケアを怠らずに取り組んでいきましょう。

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