キャットフードには目的別の4種類と、形状のタイプ別に4種類あることを知っていますか?
実は、目的の違うフードをメインのごはんとして与えてしまったり、タイプ別の特徴を理解していないと、猫が栄養不足になって最悪の場合病気になってしまう可能性が…。
この記事では、基本的なキャットフードの目的別に4つの種類と、タイプ別の4種類について詳しく解説。また同時にキャットフードの選び方も紹介しています。
愛猫との幸せな猫くらしのためにも、キャットフードの種類と選び方について学んでいきましょう!
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キャットフードの種類は目的別に4種類、形状のタイプ別に4種類
種類にはメインのごはんとして与えることができる「総合栄養食」と、おやつやご褒美用としてたまに与える用の「間食」、病気の治療や再発防止などのサポート用の「療法食」、特定の栄養調整や嗜好性をあげるための「その他の目的食」があります。
またキャットフードの形状別に、製品水分12%程度以下の「ドライフード」や水分量を70%~95%程度含む「ウェットフード」、あまり出回っていないが水分量25~35%程度の「ソフトドライフード」「セミモイストフード」があります。
総合栄養食などの4種類の目的別と、ドライフードなどの形状別の4種類を組み合わせると、大きく分けて全部で16種類に区分けすることができます。
目的別の4種類とは?
目的別とは、キャットフードを与えるときにメインのごはんとして与えるか、おやつとして与えるかなどの与える目的のことを言います。
私たち人間で例えると、「3食のごはん用」か「3時のおやつ用」、または糖尿病時などの低脂肪、食物繊維多めの「療法食」などのことを意味しています。
猫のキャットフードも人間用と同様に目的別に分かれて作られているので、愛猫のためにもしっかりと理解をしていきましょう。
(1)総合栄養食
「総合栄養食」とは、猫の健康を維持するために必要な栄養素をバランス良く含んでいて、毎日のメインのごはんとして与えることを目的としています。
ペットフード公正取引協議会が定める試験の結果に基づき、特定の成長段階の猫が健康を維持することが可能であると証明されています。
キャットフードの目的として「総合栄養食」と表示をする場合は、そのキャットフードが適用となる猫の成長段階が併せて記載されているのも特徴です。
また「総合栄養食」と表示をするためには、各事業者が自らの責任において定められた試験を行わなければなりません。
1つは、製品の分析試験の結果を施行規則の栄養基準と比較し、栄養成分の基準に合致しているかを証明する「分析試験※」。もう1つは、実際に給与試験を行って総合栄養食であると証明する「給与試験※」。この2つの試験により証明されています。
※分析試験と給与試験についての詳細は後述してあります。
(2)間食
「間食」とは、おやつやご褒美目的として、限られた量を与えることを想定して作られているキャットフードです。間食キャットフードの表示には、おやつやスナック、トリーツなど、これらに類似する表現・表示がされています。
もっと細かい分類もあり、練り加工品・素材ベース品・ガム・デンタルなども存在しています。それでも分類できないものについては、他(その他)と表示されています。
食べる目的がおやつなので栄養バランスに偏りがあり、食べすぎには注意が必要です。そのおいしさゆえに、おねだりされることも多いかもしれませんが、与えすぎないようにしましょう。
(3)療法食
「療法食」とは、病気がある猫の治療内容に合わせて、成分バランスが調整されているキャットフードです。
特定の成分があえて調整されていることから、健康な猫にとってはメインのごはんとしては向いていない場合があるので、注意が必要です。
基本的な使い方は、獣医師の診断によって指示があったときに使用し、自分の判断では勝手に使用はしません。
最近はドライやウェットなど様々なタイプがあることから、食べてくれない場合などの対処も容易にできるように考慮されています。
(4)その他の目的食
「その他の目的食」とは、総合栄養食や間食、療法食に当てはまらずに、嗜好増進や栄養調整などの目的のために作られているキャットフードです。
副食として与える嗜好増進目的のふりかけタイプや、特定の栄養補給として補助的に与えたりします。サプリメントもこれにあたります。
嗜好増進目的のタイプは、猫にとってはとても食いつきがよくたくさん与えてしまいそうですが、そればかりを与えてしまうと、栄養が偏ることもあるので注意が必要です。
必ず猫の手の届かない場所へ保管し、与える頻度はときどき与える程度にしておきましょう。
「総合栄養食」判定のための"分析試験"と"給与試験"の詳細
総合栄養食と名乗るためには、ペットフード公正取引協議会の定める「分析試験」か「給与試験」のどちらの試験を行い、クリアしなけらばなりません。
分析試験はAAFCOの基準に該当しているかを、成分分析によって行います。分析費用は掛かりますが比較的簡単に行うことができます。
一方、給与試験は該当するライフステージの猫を8頭集めて、成猫であれば最低26週もの期間において摂取量や体重を計測し、終了後にはヘモグロビン、ヘマトクリット値、血清アルカリフォスファターゼ、血清アルブミン、血液中タウリンの数値が基準内か調べなければなりません。
例えばオールステージ用の総合栄養食を「給与試験」でクリアしようとすれば、全年齢の猫を集めて、それぞれの決められた期間、方法で行わなければなりません。
また、AAFCOが独自に定めているAAFCO給与プロトコール(給与試験)にクリアしていれば、AAFCOの栄養基準をクリアしているかは問わないとされていて、「分析試験 < 給与試験」であることが分かります。
より高い安全性を求めるのであれば、給与試験を行っているキャットフードを探すという選択もありでしょう(だが、あまり見つからないと思われる)。
タイプ別の4種類とは?
キャットフードのタイプには大きく分けて4つのタイプが存在します。
しかし実際にホームセンターなどで売られている商品を見てみると、ソフトドライやセミモイストフードはあまり見かけないことが多いはずです。
実はソフトドライやセミモイストフードを作るのに必要な成分「プロピレングリコール」が、猫には有害で使用できないため、プロピレングリコールを使用するソフトドライやセミモイストの種類が極端に少なくなっているのです。
これは犬用の商品ラインナップを見るとさらに分かりますが、犬用のセミモイストフードはたくさんあり、種類も豊富にあります。
Amazonで「犬 セミモイスト」と検索するとおおよそ5ページほどの種類が表示されるのに対して、「猫、セミモイスト」と検索した時は猫用の商品はあまりなく、犬用の水分30%の商品やミルクなどが表示されます。
そのため猫用には大きく分けて4つの種類がありますが、特にソフトドライやセミモイストへのこだわりがない人は、「ドライかウェット」の2択で選択することが基本になります。
一応、ここでは簡単に4つのタイプの特徴を一般社団法人ペットフード協会の資料を参考にまとめておくので、何かの参考にしていただけたら幸いです。
種類 | 水分量 | 価格 | 種類 |
---|---|---|---|
ドライ | ~12%以下程度 | 安め | 非常に多い |
ウェット | 75%程度 | 高め | 多い |
ソフトドライ | 25%~35%程度 | 普通 | 少ない |
セミモイスト | 〃 | 〃 | 〃 |
(1)ドライフード
水分量が12%以下程度の固形状になったキャットフードのことを言います。
水分量が少ないため保存性に優れ、ウェットタイプに比べてコスパにも優れていますが、風味はウェットタイプには劣るため、目的に応じて使い分けることが重要です。
(2)ウェットフード
水分が70%~95%程度あり、アルミやレトルトパウチの包装されているキャットフードです。
水分量がとても高いため、水分補給も同時に行えますが、ドライタイプに比べて高価格な商品が多く、維持費が多くかかる傾向にあります。
また、開封後は保存がきかないためすぐに使い切る必要があります。
(3)ソフトドライフード
(4)セミモイストフード
水分量が25%~35%程度のフードで、しっとりとしたやわらかいキブル(粒)が特徴です。
ドライフードに比べて嗜好性は高い傾向にありますが、しっとりとした状態を保つための湿潤調整剤が猫には使えないということもあり、出回っている種類が限られています。
通常であればこれらのタイプをあえて選ぶ必要はないので、キャットフード選びに困ることは少ないでしょう。
ドライフードとウェットフードのメリット・デメリット
ここではキャットフード選びのメインとなる2つの種類、ドライフードとウェットフードの特徴について解説します。それぞれ特徴がありよく理解してから選択する必要があるので、しっかりと確認をするようにしてください。
特徴を理解しないまま使用していると、愛猫の健康に悪影響を与えてしまうこともあるため、しっかりとそれぞれの特徴を確認していきましょう。
ちなみに特徴については、実際に使用して感じたことも載せてあるので、他のサイトにはない独自(変わった?)な内容となっていますm(__)m
ドライフードのメリット・デメリット
ドライフードのメリット・デメリットには次のような点があります。
メリット
- 保存が容易で傷みにくい
- 他のタイプより安い
- 歯みがき効果に期待できる
- 他のタイプよりプラゴミが少ない
デメリット
- 水分が少なく尿石のリスクが上がる
- 容量が多いものは移すのが手間
- ウェットタイプより風味が劣る
- 歯が弱っていると食べにくい
ドライフードの特徴は水分量が少ないため、傷みにくくなっています。そのため容量が大きめな1kg以上のバリエーションもあり、価格もウェットフードと比べて、安く手に入れることができます。
しかしその水分量が少ないがために、しっかりと水分補給を行わないと結石のリスクや腎臓に負担をかけることに繋がってしまいます。
そのためドライフードを選んだ際には、水分補給をしっかりと行える環境を用意するようにしましょう。
ウェットフードのメリット・デメリット
ウェットフードのメリット・デメリットには次のような点があります。
メリット
- 水分補給ができる
- 使い切りサイズが多く扱いやすい
- クスリを一緒に与えることができる
- 嗜好性が高く食いつきが良い
デメリット
- 開封後の保存ができず傷みやすい
- 歯のすき間に歯垢が付きやすい
- 個包装のためゴミが多くなる
- 最後まで使うには絞り出す必要がある
- 食器の周りが汚れやすい
- 慣れるとドライタイプを食べなくなる
ウェットフードの特徴は、水分量が多いため水分補給が同時に行えるため、その点においては扱いやすいと言えます。
またドライタイプにはない風味の強さによる嗜好性の高さがあり、薬を与える際にも重宝します。
しかしその反面、傷みやすいためサイズが小さいものが多く、価格が高くなりがちです。またサイズが小さいため包装している外装も必然的に多くなり、プラゴミなどの環境へ影響も気になります。
しかもウェットタイプに慣れてしまうと、風味の劣るドライタイプの食いつきが落ち、食べてくれなくなることも考えられます。
そのためウェットフードを選んだ際には、与えるタイミングをドライと交互に与えるなど、愛猫にとっても飼い主さんにとっても快適に暮らせるように工夫をしていきましょう。
おすすめの基本的なキャットフードの選び方
ここからはキャットフードをどのように選んだらいいか分からない方のために、おすすめのキャットフードの選び方について解説してきます。
キャットフードを選ぶ際は、「メインかおやつか」などの与える目的と「子猫か成猫か老猫か」などの愛猫の年齢、「ドライかウェットか」などの種類を選択します。
①「メインかおやつか」を選択する
まず最初に選択するおすすめの項目は、「メインかおやつか」などの与える目的を選択します。
メインで与えるごはん(人間で言う朝昼晩3食)を探している人は「総合栄養食」を選び、おやつを探している人は、「おやつ、スナック、間食」などが表記してある商品を選びます。
間食にはそのほかにもトリーツなど、それに類似する表記がなされていることがあるので、よく確認してから選ぶようにしましょう。
②「子猫か成猫か老猫か」を選択する
次に選択をする項目は、愛猫の年齢が「子猫か成猫か老猫か」を選択しましょう。
一般的な区分けは0歳~1歳までが子猫。1歳から7歳までが成猫。7~10歳以降が老猫、またはシニア猫とされています。
厳密にその年齢になったら、必ず変えなければならない訳ではないので、おおよその目安として判断し、愛猫の状態に合わせて変えていくようにしましょう。
一般的に子猫用は高エネルギーで高栄養素、老猫用は低エネルギーで低栄養素
年齢別のキャットフードには、子猫用は必要なエネルギーや栄養素が多くなっているため、成猫や老猫には向きません。
逆に老猫用は低エネルギーのフードや、栄養素を控えめにしてある商品が多く、特に子猫に与えてしまうと、エネルギーと栄養素が不足してしまいます。
違う年齢のキャットフードを食べてもすぐには問題は起きませんが、長期間与え続けると健康への影響が懸念されるので、注意するようにしましょう。
人間で言えば、活発に動いている子供なのに低エネルギーの野菜中心の食事や、あまり動かなくなった中年以降は、バクバク高エネルギーの食事を食べたいとは思いませんよね。
それと同じで、体に合わない食べ物を取り続けると成長が止まったり、肥満気味になったりしてしまうので、年齢に合ったキャットフードを選ぶようにしましょう。
③「ドライかウェットか」を選択する
最後に選択するのが、水分量が少ないカリカリの「ドライフード」か、水分量がとっても多い「ウェットフード」かを選択します。
ドライとウェットのほかにもソフトドライやセミモイストなどもありますが、あえて選ぶ必要性は少なく、種類も少ないため「ドライかウェットか」にすることが愛猫に合うキャットフードを見つけるコツです。
ドライかウェットを選択する際には、基本的にはどちらでも構いませんがそれぞれメリットデメリットなどの特徴がある※ので、特徴をよく理解したうえで選ぶようにしましょう。
※ドライフードとウェットフードのメリット・デメリットなどの特徴は、上記にまとめてあります!
猫の状態に合わせたキャットフードの種類と選び方
キャットフードの選び方は、上記のおすすめの方法で選ぶ以外にも、猫の体格や健康状態で選ぶ方法もあります。
例えば「肥満気味」の場合は「ダイエット用」などがあり、毛玉をうんちから排出する量が少なく、よく「吐いてしまう」場合は「毛玉ケア」などの機能性キャットフードがあります。
現在販売されている主な機能性キャットフードを紹介しておくので、選ぶ際の参考にしてください。
吐く回数が多い猫に向いている「毛玉ケア」
代表的な名称:ヘアボールコントロール、ヘアボールケア、毛玉ケアなど。
毛玉ケアのキャットフードには、通常のフードに比べて食物繊維の量が適切に含まれていて、うんちと一緒に毛玉を排出しやすくし、吐き戻しの回数を軽減してくれる効果に期待できます。
何とか吐かないようにしたいものの、毛玉を何回も吐いてしまう原因には「換毛期」と呼ばれる毛の生え代わりの時期も影響してきて、難しいところです。
あまりにもたくさん吐いてしまう場合は、日々のブラッシングの頻度を多くしたり、または動物用医薬部外品の”毛玉除去剤”を使う方法もあります。
※毛玉除去剤はホームセンターや動物病院、ネットで購入することができます
愛猫に合った方法で毛玉ケアをしてあげましょう。
肥満気味の猫に向いている「体重ケア」
代表的な名称:減量したい〇〇、減量サポート、体重ケア、ライトウェイトケアなど。
体重ケアのキャットフードは、サイリウムなどの食物繊維が配合により満腹感を維持し、脂肪量などが適量に調整されていて、体重の増加を抑制する効果に期待できます。
どうしても食べすぎてしまう場合などは、こういった成分が調整されているフードを選ぶことも有効です。
適切なフードを選んで愛猫と快適でスマートな暮らしができるようにしましょう。
虫歯になりがちな猫には「口内ケア」
代表的な名称:デンタル、デンタルケア、口腔ケア、口内ケアなど。
口内ケアのキャットフードは、口内の健康を保つために歯磨き粉の成分であるポリリン酸ナトリウムや、歯垢が付きにくいようにキブル(粒)の大きさも工夫されています。
猫も人間と同じように虫歯になることがあるので、虫歯を予防したい場合は口内ケアのキャットフードがおすすめです。
総合栄養食の中にも口内ケアに特化した商品もあるので、そちらもおすすめです。
また口腔ケアには"サプリメント"もあります。
お腹を下しがちな猫には「胃腸ケア」
代表的な名称:胃腸ケア、センシティブ、胃腸の弱い〇〇など。
胃腸ケアのキャットフードは、ビフィズス菌やビール酵母、乳酸菌などおなかの調子を整える成分「プロバイオティクス」が含まれていて、腸内の健康を維持する効果に期待できます。
またイヌリンなどの水溶性食物繊維やオリゴ糖は、"プレ"バイオティクスと呼ばれ、腸内の有用な働きをする菌たちの食事となる成分です。
こちらも同時にとることで、さらなる効果にも期待できます。
キャットフードにおける猫の年齢と選び方
キャットフードには年齢別に、子猫用や成猫用、シニア用などがあります。
必ずその年齢の種類を与えなければならない訳ではないですが、エネルギー量や栄養素が年齢ごとに調整されているので、基本的にはそのキャットフードに書かれている対象年齢を参考にして選ぶようにしてください。
心配な方は「全年齢対応」や「オールステージ対応」などの、どの年齢の栄養バランスにも合わせてあるキャットフードもあるので、そちらを選ぶようにしましょう。
ここでは一般的なキャットフードに表記されている、年齢区分を載せておくので参考にしてください。
目安年齢 | 名称例 |
---|---|
生後0か月(離乳後)~12か月 (0歳~1歳) | 幼猫 子猫 仔猫 成長期 キトン キトゥン |
1歳~6歳 | 成猫 成猫期 成熟期 維持期 |
7歳~ | シニア シニア期 高齢猫 老猫 |
10歳~ (区別しないフードもある) | シニア シニア期 高齢猫 老猫 |
15歳~ (区別しないフードもある) | ハイシニア ハイシニア期 高齢猫 老猫 高齢猫 |
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