オリエンタルロングヘアの特徴からおすすめキャットフードまでを紹介

シャム猫のDNAを受け継ぐオリエンタルロングヘア。

美しいロングコート、鋭い知性、そして人懐っこい性格で注目を集めていますが、実はその背後には多くの興味深い特徴と歴史が隠れています。

本記事では、この美しい猫を健康で幸せに保つための栄養素やおすすめのキャットフード、お手入れ方法、さらには飼い主が注意すべき点まで、一挙にご紹介します。

オリエンタルロングヘアの飼い主であればもちろん、これからオリエンタルロングヘアを迎えようと考えている方、または単に猫種に興味がある方も必見です。

この記事を読むことで、オリエンタルロングヘアについて知っておくべき全てを把握できるでしょう。それでは、さっそくこのエキゾチックで知性溢れる猫種、オリエンタルロングヘアの魅力に迫ってみましょう！

オリエンタルロングヘアの特徴

オリエンタルロングヘアは、その名の通り美しいロングコートを持ち、その毛並みはしばしばシルクのように滑らかです。

しかし、この猫種は外見だけでなく、性格にも注目すべきポイントがたくさんあります。

非常に社交的で好奇心旺盛、頭の良い猫として知られており、家族や他のペットと一緒に過ごすこと大好きです。

高いエネルギーレベルを持っているため、遊びや運動は欠かせない日課。その活動性が高いため、アパートや狭い居住スペースでは少しストレスを感じることもありますが、適切な運動と刺激があれば、非常に順応性が高い猫でしょう。

また鳴き声の音量も大きいことや、家の中で新しいことを探求することも大好きです。

さて、この美しい毛並みと活発な性格を持つオリエンタルロングヘアが家族にぴったりかどうか気になったら、ぜひ続きをお読みください。次項から、この猫種の歴史や必要な栄養素、さらにはおすすめキャットフードから種類、注意点などについて詳しく解説していきます。

シャム猫やバリニーズから始まる歴史

オリエンタルロングヘアは比較的新しい品種で、20世紀中頃に繁殖が始まりました。

この品種は主にシャム猫と他の長毛品種、特にバリニーズやアメリカン・ロングヘアなどとの交配によって生みだされ、目的は、シャム猫の優れた性格特性と外観を保ちつつ、長い被毛と多様な毛色・パターンを持つ猫を作り出すことでした。

発展の過程

1950年代と1960年代：シャム猫とその他の短毛・長毛品種との交配プログラムが始まります。

1970年代：オリエンタルロングヘアは独自の品種として認識され始め、さまざまな猫の登録団体によって認定されました。

影響を受けた品種

シャム猫：外観、性格、知性の多くはシャム猫から来ています。

バリニーズ：シャム猫の長毛変種とされ、オリエンタルロングヘアに長い被毛をもたらしました。

アメリカン・ロングヘア（または他の長毛品種）：これらの猫もまた長い被毛と多様な毛色の特性をオリエンタルロングヘアに与えました。

団体による認定

多くの猫の登録団体、例えばCat Fanciers' Association（CFA）、The International Cat Association（TICA）などは、オリエンタルロングヘアを独自の品種として認定しています。

現代

今日、オリエンタルロングヘアはその魅力的な性格と美しい外観により、多くの愛好者を持つ人気の品種となっています。

遺伝性の病気に注意

進行性網膜萎縮症

進行性網膜萎縮症（PRA: Progressive Retinal Atrophy）は網膜の退行性変化によって引き起こされる病気で、最終的には視力喪失につながる可能性がある病気です。

初期段階では症状がほとんど見られないことが多く、網膜の退行が進むにつれて、夜間視力の低下や視野の狭窄、最終的には全盲に至ることも。

オリエンタルロングヘアがPRAに罹りやすいかについては、明確な研究データが少ないものの、遺伝的にシャム猫やオリエンタルショートヘアと近い関係にあるため、これらの猫種に見られる遺伝疾患に感染しやすい可能性があります。

シャム猫はrdAc 対立遺伝子の変異による網膜変性を遺伝的に受け継いでいる可能性があり、その影響がオリエンタルロングヘアへと影響しているかもしれません。

呼吸器問題（喘息、気管支炎）

呼吸器問題、特に喘息や気管支炎は、オリエンタルロングヘアに一定の確率で見られる健康問題です。喘息の場合、猫の気管支が炎症と収縮を起こし、咳や呼吸困難、活動性の低下といった症状が特徴的です。

一方、気管支炎は気管支の炎症により、主に咳が引き起こされ、これらの治療には通常、ステロイドや吸入器、抗生物質、抗炎症薬が用いられます。

オリエンタルロングヘアが呼吸器問題に罹りやすい主な要因としては、遺伝的にシャム猫やオリエンタルショートヘアと近いことがあげられるでしょう。

また、オリエンタルロングヘアは非常に活発で好奇心が強く、外部環境のアレルゲンや刺激物に敏感です。このような環境要因が、呼吸器問題を誘発する可能性も考えられます。

歯科問題（歯肉炎、歯周病）

歯科問題、特に歯肉炎や歯周病は猫種に関係なく一般的に多くの猫で見られる問題です。

歯肉炎は歯肉の炎症を指し、初期段階では口臭、歯肉の赤みや腫れといった症状が見られます。歯周病は、歯肉炎が進行して歯を支える骨や組織が破壊される病気で、これが進行すると歯の喪失が起こることも…。

オリエンタルロングヘアが歯科問題に罹りやすい具体的な理由は特定されていませんが、こちらも呼吸器同様に遺伝的にシャム猫やオリエンタルショートヘアと近いことが要因の一つでしょう。

また、オリエンタルロングヘアは非常に活動的でストレスに敏感なことがあるため、ストレスが原因で口内環境が悪化し、歯科問題を引き起こす可能性も考えられます。

長毛ケアとストレスケアに必要な栄養素

オリエンタルロングヘアに必要な栄養素は、ストレスケアと長毛ケアに関する栄養素が必要です。

病気を予防することは、遺伝性が関係していることから難しく、摂取する栄養素で予防は出来ません。

そのため、一般的なストレスケアと長毛ケアの栄養素を取れるように、キャットフードを選んであげましょう。

オリエンタルロングヘアのおすすめキャットフード2選

ヒルズ c/d マルチケア コンフォート

c/d マルチケアコンフォートは、尿石ケアに加えて、ストレス軽減に期待できる加水分解ミルクプロテインとトリプトファンが配合されています。

ストレスが気になる猫や尿石が気になる猫へ向いている商品です。

しかしc/d マルチケアコンフォートは療法食のため、獣医師に相談の上、使用するようにしてください。

エルモプロフェッショナーレ「ヘアボールケア」

エルモプロフェッショナーレ「ヘアボールケア」は、食物繊維を配合することにより、毛玉の形成を抑える効果があるキャットフードです。

腸内環境を理想的な栄養バランスに調整し、 健康をサポートします。

150種類以上の多様性を持つ

オリエンタルロングヘアは150種類以上と非常に多様な毛色とパターンを持つ猫種であり、その多様性はオリエンタルロングヘアの魅力の一つでしょう。

基本的には、ソリッド（単色）、タビー、パーティカラー、トーティシェル、ポイントなど多くの毛色とパターンが存在します。

1. ソリッド（単色）: このタイプでは、一色が全体に均等に広がっています。黒、白、青（灰色）、クリーム、ショコラ（チョコレート色）など多種多様な色があります。
2. タビー: ストライプや斑点など、さまざまな模様が存在します。クラシックタビー、マッカレルタビー、スポッテッドタビーなどがあります。
3. パーティカラー: 主に白を基調として、他の色が混在するタイプです。
4. トーティシェル: 黒と赤、またはそれらの色のダイリュート（薄いバージョン）が混ざっている毛色です。
5. ポイント: 体の一部（耳、顔、足、尾）に特定の色が現れ、それ以外の部分は薄い色です。これはシャム猫にもよく見られる特徴です。

オリエンタルロングヘアは、毛色とパターンのバリエーションが豊富で、ほとんどの色とパターンが認められています。これは遺伝的な多様性が高いためであり、その美しい毛色とパターンは多くの愛好者を魅了しています。

オリエンタルショートヘアとの違い

オリエンタルロングヘアとオリエンタルショートヘアは非常に興味深い猫種で、多くの共通点がありますが、いくつかの違いも存在します。

共通点

1. 性格: 両方とも非常に社交的で、人懐っこく、活発です。所有者との強い絆を形成し、愛情表現も豊富です。
2. 音声: シャム猫に近い遺伝背景を持つため、おおきな声で鳴くことが多いです。
3. 体型: 細長い体、大きな耳、細い足といった、洗練された体型を持っています。
4. 健康: シャム猫と同様に、一定の遺伝的リスクが存在する可能性があります。

違い

1. 毛の長さ: 最も明らかな違いは、オリエンタルショートヘアは短い毛を持つのに対し、オリエンタルロングヘアは中程度の長さの毛を持つことです。
2. 毛の手入れ: オリエンタルロングヘアは毛が長いため、より頻繁なブラッシングが必要です。
3. 毛色とパターン: 両種とも多くの毛色とパターンがありますが、長い毛のオリエンタルロングヘアはより豪華な印象を与えることが多いです。

オリエンタルショートヘアとオリエンタルロングヘアはしばしば一緒にブリーディングされることがあり、その結果として出生する子猫は、短毛も長毛も含まれる場合があります。

これらの猫種は、その高い社交性、知能、そして美しい外見から、多くの愛好者に愛されています。

お手入れはブラッシングをしっかりと

オリエンタルロングヘアはシングルコート（単層の被毛）を持っています。これは、アンダーコート（下毛）がほとんどまたはまったくない状態を指します。

シングルコートの利点は、毛が絡まりにくく、手入れが比較的簡単であることです。また、シングルコートにはシルクのような手触りがあり、非常に滑らかという特徴もあります。

毛が長いために定期的なブラッシングはもちろん必要ですが、アンダーコートが少ないまたはないため、毛が絡まりにくく、ブラッシングや手入れは比較的簡単です。

この特徴はオリエンタルショートヘアとも共通しており、両方の猫種で見られることが多いです。シングルコートは、特に暑い気候で生活する猫にとっては、体温調節がしやすいとも言われています。

オリエンタルロングヘアを飼う時の注意点

オリエンタルロングヘアを飼う際には、以下のようないくつかの注意点があります：

・社交性と注意

非常に社交的であり、人間や他のペットと一緒にいることを好みます。一人で長時間残されるとストレスを感じる可能性があるため、頻繁に人がいる家庭に最適です。

・体調管理

オリエンタルロングヘアは特定の遺伝的な健康問題に影響される可能性があります。定期的な獣医診察と健康チェックは必須です。

・被毛のケア

毛が長いため、定期的なブラッシングが必要です。特に、毛玉の形成を防ぐためです。

・運動と遊び

これらの猫は非常に活発であり、適量の運動が必要です。遊びや活動を通じてエネルギーを消費させるようにしましょう。

・栄養

高品質のキャットフードを提供し、猫の年齢、体重、健康状態に合わせて適切な量を与えることが重要です。

・音量に注意

オリエンタルロングヘアは大きな声で鳴きます。

・知性と好奇心

これらの猫は非常に知能が高く、好奇心も旺盛です。このため、環境への刺激や知的な挑戦（パズルフィーダー、インタラクティブな玩具など）が必要です。

以上のような特性と需要を理解し、適切にケアをすることで、オリエンタルロングヘアと幸せな暮らしを送れることでしょう。